2013年02月25日

『手紙』東野圭吾


ミリオンセラーとなり、多数の方がご存知と思われる東野圭吾の手紙

兄が、弟を大学に入れてやりたいという一心から、

金目当てに盗みに入った屋敷で、思いもかけず人を殺めてしまう。

「強盗殺人犯の弟」という過酷な現実を知らず

獄中の兄から平穏な日々を綴った月1で弟へ届く手紙と、

進学や恋愛、就職などに立ちはだかる大きな壁と戦う弟を同時進行で描いた名作。

犯罪加害者の家族をノンフィクションのようなリアルさで描かれており、

読み進むたびに胸が締めつけられます。

2003年に単行本化され、2006年には映画も公開されました。

東野圭吾の小説の中でMy Best5に入る作品の1つ。


犯罪の加害者が保護される昨今、

個人的には被害者や残された被害者の家族こそ、

もっと保護されるべきだと思いますが、

加害者の家族も償わなければいけないのか、また償えるのだろうか。

いつまで、どのように・・・。

まだ読まれていない方には読み応えのあるおすすめの小説です。

2003年単行本出版
2006年10月文庫本出版/購入






ラベル:東野圭吾 手紙
posted by のっぽ at 19:26| Comment(2) | 東野 圭吾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月24日

『不夜城』馳星周


馳星周のデビュー作であり代表作でもある不夜城

日本人社会にも中国人社会にもなじめない日本と台湾のハーフで

歌舞伎町の中国人社会に詳しいと評判の情報屋、一匹狼の劉健一が

新宿歌舞伎町を舞台に中国裏社会の勢力争いの中を巧みに利用し、

利用され、切り抜けていくハードボイルド小説。

第18回吉川英治文学新人賞を受賞しているだけでなく、

嘘と裏切り、疑心暗鬼ながらも取引せざるをえない展開、

信用できない裏社会の強者たちと生死をかけた駆け引きにより、

二転三転する緊迫した先が読めないストーリーはミステリーでもあり、

このミステリーがすごい!

週刊文春ミステリーベスト10の両方で1位も獲得している。

1996年に初版され、1997年に続編「鎮魂歌―不夜城II」、

1998年に金城武主演で映画化され、

2004年に完結編となる「長恨歌―不夜城 完結編」が出版。

人気シリーズとなって初版から約17年経ちますが、

今でも魅力に溢れ、堪能できるおすすめ小説です。

1996年単行本出版/購入
1998年文庫本出版/購入




ラベル:馳星周 不夜城
posted by のっぽ at 10:14| Comment(2) | 馳 星周 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月23日

『仮面の告白』三島由紀夫


数十年前に読んだ当時は、

かなり衝撃的だった三島由紀夫の自伝的作品でもある仮面の告白

思春期でまだ無垢だった私は、

バイセクシャル的な内容や性的な描写が多く、

嫌悪感を抱いた覚えがあります(笑)

しかし、性的描写や異常心理を単純に描いたのではなく、

今まで思いも寄らなかった倒錯心理を巧みに表現しており、

15年ぐらい前に再読した時、

あらためて作品の素晴らしさに気づかされました。

サディスティックな行動や倒錯心理を丹念に追求し、

あたかも正常で必然の行為のような感じにさせてしまうほど

読み手を翻弄する三島由紀夫の才能が随所に感じられる魅力ある作品です。

今でも斬新で色あせない仮面の告白は、

金閣寺美徳のよろめき獣の戯れ宴のあとなど名作が多い中でも、

三たび、再読したいと思わせる戦後日本文学の代表的名作の一つです。


『仮面の告白』三島由紀夫



にほんブログ村 小説ブログ 純文学小説へ
にほんブログ村
posted by のっぽ at 09:13| Comment(0) | 三島 由紀夫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。