2013年03月10日

『黒い雨』井伏鱒二


広島への原子爆弾投下により被爆した、

ある家族の数年後の暮らしを描いた井伏鱒二の「黒い雨」。

被爆の後遺症で重労働ができず怠け者呼ばわりされる重松や

姪の矢須子は縁談があるたび被爆者の噂で破談になるなど

理解されず、差別などに苦しめられる。

そして、ついに矢須子は原爆症を発症してしまう・・・。

原爆により人生を翻弄された苦悩や悲劇を描いた秀作。

2011年3月11日(金)に発生した東日本大震災の津波により、

福島第一原発で起こったメルトダウンによる放射の漏れなど、

現代でも何が起こるか分からない今だからこそ

読み返す必要があるのかもしれませんね。

1966年に第19回野間文芸賞受賞


『黒い雨』井伏鱒二



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ラベル:井伏鱒二 黒い雨
posted by のっぽ at 10:09| Comment(1) | 井伏 鱒二 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月09日

『刺青・秘密』谷崎潤一郎


谷崎潤一郎の処女作「刺青」。

気に入った体と肌を持つ者にしか刺青を施さない個性的な刺青師が

ようやく見つけた彫りたいと思う女との

性的倒錯の世界を描いた「刺青」は短編ながら印象深く、心に遺る名作。

初な娘のイメージから魔性な女に代わっていく様が

恐ろしくも輝いても見える。

あっと言う間に読み終えるほど少ない文字数の中に

奥深い至極の世界が詰め込まれているお勧めの小説です。


他にも「少年」「幇間」「秘密」自伝小説の「異端者の悲しみ

二人の稚児」「母を恋うる記」の初期の短編が収まっており、

読み応えがある全7編の文庫本。


『刺青・秘密』谷崎潤一郎



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posted by のっぽ at 09:19| Comment(0) | 谷崎 潤一郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月08日

『汚れた英雄』大藪春彦


ハードボイルド小説にハマったのは

中学生の頃、大藪晴彦の「汚れた英雄」を読んでから。


主人公の北野晶夫が産まれた直後や戦争で両親を亡くし、

叔父のオートバイ屋で育てられた恵まれない境遇から

生まれ持った美貌と肉体で女性を虜にしながら、

バイクの世界で成り上がっていく姿はとても魅力的で刺激的だった。

1982年に映画も上映され、

小説を読んだ時自分がイメージした主人公の北野晶夫と

主演の草刈正雄が同じだったためビックリしたのを覚えています。

高級家具が置かれた自宅は想像していたよりシンプルで成金ぽかったけど、

レースで大破したマシーンが置かれた地下のプールは素敵でした。


バイク、女性、成り上がり、思春期には堪らない内容ですね(笑)

購入した文庫本は野望篇、雌伏篇、黄金篇、完結篇の4巻に分かれており、

当時は何度も読み返しましたが、もう30年以上は読んでいないので

機会があればもう一度読み返したいですね。

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posted by のっぽ at 10:31| Comment(1) | 大藪 春彦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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