2014年09月24日

『不祥事』池井戸潤


池井戸潤作品には珍しい主役が女性の短編完結型小説。

東京第一銀行代々木支店から

事務部事務管理グループ調査役として

2ヶ月前に転勤してきた相馬健は、

以前、上司を上司とは思わない

ひどいはねっかえりの部下であった花咲舞が

また部下につくことになる。

その2人が臨店指導として問題ある支店をめぐるストーリー。


1話目の「激戦区」は、自由が丘支店が舞台。

口座相違2件、現金紛失1件、誤払い1件など賛嘆たる内容。

特に、三千万円の誤払いは裁判沙汰。

そして最後、驚く結末に。花咲舞が解いた思わぬ理由とは。


2話目の「三番窓口」は、神戸支店が舞台。

3番窓口で新人が行っていることをいいことに

1億円の誤払いを狙う一味が現金を振り込むが

その時、花咲舞が3番窓口で業務を行っていたー。


3話目「腐魚」。舞台は新宿支店。

融資額一千億円を越える優良取引先である

老舗百貨店「伊丹百貨店」の社長、伊丹清吾の息子が

行員として勤めている支店でもある。

自分勝手なドラ息子が逆恨みにより、

融資でとんでもない事件を起こしそうになる。

今回は花咲舞だけでなく融資課長の羽田がやってくれます。


4話目の「主任検査官」は武蔵小杉支店が舞台。

金融庁の検査が規模の小さい武蔵小杉支店に入る。

隠蔽工作があるという密告があったためだった。

たまたま臨店先としてきていた花咲舞が再び活躍。


5話目の「荒磯の子」は蒲田支店が舞台。

多忙だと言われている蒲田店へ

今回は応援部隊として花咲舞が呼ばれる。

快く思っていない須賀支店長などから次々と仕事を渡されるが

見事にクリアしていく。そして逆にある男の正体を暴く。


6話目の「過払い」は、原宿支店。

閉店後の伝票集計作業で100万円が足りない事が判明。

ベテランの中島聡子が過払いのミスをしたとして

ストーリーは進むが、まさかの結末。


7話目の「彼岸花」。

エリート街道を歩んできた最年少役員でもある

企画部長の真藤の元へ送られてきた彼岸花。

仏様に供える花がなぜ?気になった右腕でもある児玉が

過去にあった事件にまで辿り着く。

そこにはまたしても事情をしっている花咲舞がいるのである。


ラストの8話目は「不祥事」。

3話で出てきた伊丹百貨店全従業員の約九千人分の給与データが紛失。

前代未聞の不祥事だが、紛失ではなく盗難ではないかと

花咲舞が独自の視点から問題解決に奔走する。

その先の答えにはとんでもないことが。


と、それぞれ短編で完結しているが連動していることも多々あり、

順を追って読まれることをおすすめします。

2011年11月15日文庫本出版/2014年4月7日29版刷購入





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ラベル:池井戸潤
posted by のっぽ at 07:06| Comment(0) | 池井戸 潤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月23日

『今日は口数がすくない』片岡義男


二度結婚して二度とも離婚に終わった正彦。

その二人の話を今の彼女に話をするのだが

今の彼女は・・・という物語「朝食を作るにあたって」。

「今日は口数がすくない」「標的」

「僕と結婚しよう」「彼女を思い出す夜」

「おなじ日の数時間後」「火曜日が締め切り」の

全7話が収録された短編集。

約25年以上前に読んだ片岡義男の小説を連続で14冊、

記録に残そうとブログに書き残してきましたが

バイクに夢中で異性やお酒に興味津々の

東京に憧れていた思春期まっさかりの当時ならば

ハマりそな内容だなと搔い摘んで斜め読みしただけですが

あらためて思いました。

青春を振り返りたくなる歳にもう一度読み返すのが良さそうですね。

1988年2月25日文庫本出版/1988年2月25日初版購入


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posted by のっぽ at 07:44| Comment(0) | 片岡 義男 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月22日

『星の数ほど』片岡義男


男が気になっていた同じ職場の女性に声をかけ、

デートを申し込むが男には彼女がいて、

その女性は共通の趣味がある彼女が気になり、

女性同士が旅行に行くまでに発展する「星の数ほど」。

意外な結末に驚きます。

他にも、うっとうしくなるから名前は書かないと

A子さん、B子さんでストーリーが進む「花よ食卓に来い」。

それから「深夜の青い色」「二者択一に酔う」

「ビールの飲みかた」「ビートルズを撮った」など

全6話の短編集で構成されている

片岡義男の「星の数ほど」。

所々ピックアップして読み直しただけですが

何気ない日常を切り取ったような会話や情景が

片岡義男らしいクールさは健在のようだ。

1987年11月10日文庫本出版/1987年11月10日初版購入


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posted by のっぽ at 08:47| Comment(0) | 片岡 義男 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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