2014年01月30日

『宴のあと』三島由紀夫


50代を迎えた福沢かづは、「雪後庵」を営む女将。

高級料亭ゆえ、政治家御用達となっていた。

ある日、革新党の顧問で元大臣・野口雄賢が訪れ、

会話しながらも豪傑さに独身のかづは惹かれる。

野口も妻に先立たれていたため、

食事を重ねるうちに結婚する運びとなった。

そして、革新党から東京都知事選に

立候補することになった野口に、

かづは選挙運動として金を惜しげもなく使う。

そんなやり方を止めるために野口は離婚を切り出すほどだった。

都知事選は、野口が敗北。

しかし、かづはライバルの保守党による中傷文書のばら撒きや

汚い妨害工作に合ったことに納得しておらず、

この償いをさせようと裏で計画するのであった・・・。


小説のモデルとなった元外務大臣であり、

東京都知事候補であった有田八郎から訴えられ、

プライバシー裁判として有名になった

三島由紀夫の「宴のあと」。

それとともに、主人公の女将・かづの情熱的な行動が印象的。

フォルメントール国際文学賞で2位にもなった

国際的評価の高い作品。

1969年7月20日文庫本出版/1995年11月30日52刷版購入


『宴のあと』三島由紀夫


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2014年01月26日

『獣の戯れ』三島由紀夫


第1章は、幸二が2年の刑期を終え、

草門優子の待つ西伊豆へやってきた話から始まる。

障害を持った夫である草門逸平との3人の間にあった出来事が

第2章の回顧録として徐々に明らかになっていく。


2年前、大学生だった幸二は、

草門夫婦の営む銀座の西洋陶磁店でアルバイトをしていた。

知的でありながら退廃した遊び人でもあった逸平は、

ヤキモチを妬かない優子へ失望し、浮気を重ねていた。

そんな優子を目覚めさせるため、恋心を寄せていた幸二は、

浮気現場に優子を連れて行った。

そこで優子はついに嫉妬し、念願かなったはずの逸平は、

慟哭している優子に冷たく平手打ちする始末。

幸二は逸平の頭にスパナを振り下ろした・・・。

そのため、逸平は失語症と右半身麻痺の身体になり、

幸二は傷害罪で服役していたのだった。

そして1章の物語が進み2章へと続いていく。


この後、3人で暮らしはじめるのだが徐々に

淫靡で排他的な関係となっていく三島由紀夫の「獣の戯れ」。

三島の世界に引き込まれる秀逸な作品。

1966年7月10日文庫本出版/1999年7月30日48刷版購入


『獣の戯れ』三島由紀夫


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2014年01月24日

『永すぎた春』三島由紀夫


T大法学部に通うまじめな大学生・宝部郁雄と、

学校門脇の古本屋「雪重堂」の娘・木田百子は、

家柄の違いを乗り越えてようやく婚約した。

しかし結婚は、郁雄が来年3月大学を卒業するまで待つ

というのが条件だった。

二人は晴れて公認の仲になるのだが

結婚まで純潔を守ろうとする一方、

知人の画家・高倉の個展会場で

美人画家・本城つた子を紹介され熟女の魅力に惹かれたり、

ある老女の陰謀で百子が強姦されそうになったり、

1年以上に及ぶ永すぎた婚約期間中のいざこざにより、

以前の秘かな恋愛の幸福感に比べると、

何かしらもの足りなく思われ始める・・・。

他の三島由紀夫作品とは違い、

軽快な文体とストーリーで若者の揺れ動く気持ちを

見事に表現している「永すぎた春」。

女性雑誌に連載されていただけある明るい青春恋愛小説です。

1960年12月10日文庫本出版/1996年7月20日79刷版購入


『永すぎた春』三島由紀夫


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