2015年02月04日

『PK』伊坂幸太郎


「PK」「超人」「密使」からなる“未来三部作”。

得意の時間軸を巧みに操り、

それぞれの作品が繫がっているのだが

フィッシュストーリーなどとは違いかなり難解な仕上がり。

何回も読み返さないと、いや、読み返しても理解できなさそう。

しかし、登場するキャラクターの考え方や話し方が

個性的で面白い所は伊坂幸太郎の作品らしい。

ほかにも握手すれば相手から

6秒の時間を手に入れれる”時間スリ”の発想や

ゴキブリとバッタにある九種類の抗菌性物質から

人類を救うために一匹の貴重なゴキブリを手に入れる

アイデアなども伊坂幸太郎の作品らしい

ちょっと滑稽さがあり楽しめます。

正義、信念、勇気、万人のヒーロー願望をイメージさせる

印象的なセリフが3作品の中に散りばめられています。

PKでは「臆病は伝染する、そして勇気も伝染する」。

超人では「間違いは、それを正すのを拒むまで

間違いとならないそうです」と

「過ちを認めることから、はじまるものもあるのかもしれないな」。

そして密使では「実社会では正義を実現するとしたら、

戦隊ヒーローみたいなスマートなのは無理なんだよ。

交渉とか取引とかな、人脈とか世論調査とか、

そういうのが必要なんだ」と

「これからのヒーローの第一条件は、失言しないことだ」が心に遺る。

伊坂幸太郎の「PK」。

何回も読み返さないと辿り着けない作品なのかも。

2014年11月14日文庫本出版/2014年11月14日第1刷版購入





にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村


ラベル:PK 伊坂幸太郎
posted by のっぽ at 18:36| 伊坂 幸太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月17日

『マリアビートル』伊坂幸太郎


グラスホッパーの続編のような、

伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ「マリアビートル」。


物語の舞台は東京発盛岡着の東北新幹線。

元アル中の引退した殺し屋「木村」は、

幼い息子に重傷を負わせた相手が、

東京発盛岡行きの東北新幹線に乗ったという情報を得て

殺害するために乗り込む。

その相手は他人を蔑み、軽んじている

賢く、一筋縄でいかない14歳の中学生「王子」。

さらに同じ東北新幹線の中には、

殺しの仕事を無事片付け、

取り戻した依頼主の息子とトランクを運ぶ

腕利きの殺し屋「蜜柑」&「檸檬」と

トランクを盗み出す仕事の依頼を受けた

腕は立つがツキのない殺し屋「てんとう虫」こと「七尾」。

さらに嘘つき少年の寓話から命名された殺し屋「狼」や

毒殺で一時名を馳せた殺し屋「スズメバチ」、

信号待ちをしている人を後ろから押して殺す

押し屋こと「槿(あさがお)」、

「寝起きが悪い伝説の殺し屋」など

物騒な殺し屋たちの闘いが東北新幹線の中を中心に始まるー。


伊坂幸太郎の小説はハズレがない。

これも面白かったなぁ。

王子の「どうして人を殺しちゃいけないの?」という問いに

いろいろな人達が答えたが

最後、塾の先生・鈴木が説明して言った「国家の都合」という

明快な答えには唸らさせられた。

2013年9月25日文庫本出版/2013年9月25日初版購入





にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
posted by のっぽ at 07:34| Comment(0) | 伊坂 幸太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月16日

『バイバイ、ブラックバード』伊坂幸太郎


担当編集者の「未完の「グッド・バイ」を完結しませんか?」という

提案から太宰治のグッド・バイを読み、

伊坂幸太郎なりの解釈で小説にしたのが

今回の作品「バイバイ、ブラックバード」。



物語は、5股をかけている星野一彦がある理由で2週間後には

〈あのバス〉に乗せられる。

どんな場所へ、どんなことをさせられるか分からないが

身長190cm、体重200kgで肌は白く、

ブロンドの髪で口が悪いハーフの繭美が言うには

死ぬほど恐ろしいところらしい。

そんな状況にも関わらず、

一人っ子だった星野は幼少期に母親が出先で

交通事故で亡くなっていることを知らず

1人で待ち続ける心細さを身を持って知っているため、

〈あのバス〉で連れて行かれる前に

ちゃんと5人にお別れの挨拶をしたいと頼んだ。

しかたなく繭美は組織に連絡をするが

何と「面白い」という理由で許可が下りてしまったため、

渋々、星野に付き添うことにする。

ただし、繭美と結婚するという理由を強制的に押し付け、

5人に別れ話をしに行く事になったー。



伊坂幸太郎作品の中ではヒネリが少ないが

濃いキャラクターたちによる気の利いたセリフ、独特の展開は流石。

伊坂幸太郎ファンには物足りないかもしれないが

こういうスラスラと読めるストーリーも嫌いじゃない。

映画化されるならば繭美は絶対マツコ・デラックスだろう(笑)

星野一彦は濱田岳。もしくは興行を考えると嵐の二宮あたりでしょうか。

5人の女性も個性ある女優が配役されるなら観てみたい。

2013年3月17日文庫本出版/2013年3月17日1版購入





にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
posted by のっぽ at 08:42| Comment(0) | 伊坂 幸太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。